京都美術探訪 | 京都タウンストーリー | 【公式】 ジ・アーバネックス京都シリーズ

京都美術探訪

日本を代表する古都・京都。清水寺や平安神宮などの寺社仏閣に、祇園を中心としたお茶屋文化、街中に残る町家。京都ほど、見たい物が見つかる、見る人の求めに応じてくれる都市はないのではないでしょうか。
また、それらの古き良き日本の伝統文化を継承しつつ、積極的に現代の技術をも取り込む姿勢は、日本中の人々を常に魅了しています。

そんな京都の先進性と、アートについて、現在、京都市美術館他で開催中の「PARASOPHIA:京都国際現代芸術祭」のアーティスティックディレクター(芸術監督)である、河本信治氏にお聞きしました。

歴史的にも京都は文教地区だったんです。

京都には京都市立芸術大学をはじめ芸術系大学が数多くあり、街中では様々なアートを目にします。観光客が多い街だからこそ、アートをする人々には発表する場がたくさんあるのも要因だとか。
「京都画壇は明治から今日に至るまで日本画の中心として美術界を牽引してきました。実は日本で最初の絵画専門学校も京都。明治13年に京都府画学校(現・京都市立芸術大学)が創立されたのが最初だったんです」と河本氏。「戦後の動乱にあっても京都では各施設や寺社によって、国内外の多様な芸術家たちを支えてきました。そういった芸術への寛容が今の京都をつくってきているのです」。実は絵画専門学校以外にも、小学校が最初にできたのも京都。住民たちの寄付によって番組小学校として誕生しました。
今でも大学が多くあるのも、そういった教育の意識が元来高い土地柄だったからなんですね。

京都を知るにはまず、歩き回る事から。

まちの至る所にあふれる美術品の数々。「美術館もたくさんあるので、それらを訪ねてみるのも楽しいですが、まずはガイドブックに載っている場所でいいので、お寺や神社など巡ってみてください。他の都市と違い、京都には美術品が溢れていますから」と河本氏。おすすめの場所を聞くと「それぞれの方が求めるものが必ずあるので、一概に言いにくいですね。ただ、京都の文化を知りたいなら中規模のお寺や神社をまわってみるのがお勧め。一見人目につかないような場所でも、びっくりするような歴史が詰まっているのが京都です。」
例えば、四条大橋と五条大橋の間にある四条松原橋には、もともと五条橋がかかっており、牛若丸と弁慶が闘った伝説の地。そこから東へ少し歩くと六道珍皇寺があり、そこは霊界と人間界をつなぐ場所として、京都ではお盆に参拝する風習が残っています。それらの文化や歴史をひもといて行くのも京都だからこその楽しみだそうです。

京都の未来に繋がる「PARASOPHIA:京都国際現代芸術祭」

「京都は古い伝統を守りぬいているようなイメージがありますが、実際は、その時々に生まれる先進的な芸術家や思想家たちの活動を寛容的に支援し続けた都市です。そんな京都で、単に昔のいいものを消費していくだけでなく、10年後、20年後に繋がる文化遺産を作るべく開催しました。この展覧会には、いま、世界各地で興味深い制作を続けている36組の芸術家が集まっています。彼らの作品を通して、多くの方と「まだまだ自分たちが知らない世界があるんだ」ということを共有したいですね」。「PARASOPHIA:京都国際現代芸術祭」では歴史ある建物の全館が現代芸術で埋めつくされるという、今までにない空間が展示されています。ゴールデンウィーク明けまで開催しているので、ぜひ訪れてみては。

PARASOPHIA:京都国際現代芸術祭2015

会期:2015年3月7日〜5月10日
会場:京都市美術館、京都府京都文化博物館、京都芸術センター、堀川団地(上長者棟)、鴨川デルタ、河原町塩小路周辺、大垣書店三条店
主催:京都国際芸術祭組織委員会、一般社団法人京都経済同友会、京都府、京都市
チケット:一般1,800円、大学生1,200円、70歳以上1,200円
※団体割引あり
※高校生以下及び18歳未満は無料

河本信治氏プロフィール

PARASOPHIA:京都国際現代芸術祭2015 アーティスティックディレクター / 元・京都高区立近代美術館学芸課長 / 京都工芸繊維大学大学院工芸学研究科修士課程意匠工芸学専攻修了。1981年より京都国立近代美術館研究員。2006-10年まで同館学芸課長。

編集部おすすめの美術館

アートが溢れた京都の中で、特に京都らしい3つの美術館を紹介します。

細見美術館

昭和の実業家・細見良氏から三代にわたって細見家が蒐集したコレクションを展示している私立美術館。近年人気の伊藤若冲ら江戸時代の絵画や平安時代の仏画をはじめ、仏像や仏具、古墳出土品に至るまで、日本美術のほとんどの分野をコレクションしています。

住所:京都府京都市左京区岡崎最勝寺町6−3
H.P.:http://www.emuseum.or.jp/
開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は開館・翌日代替休)
展示替・館内整理期に不定休
交通:地下鉄東西線「東山」駅下車徒歩7分

京都国立近代美術館

全国に5館ある国立美術館のうちの1つで、国内外の近代美術品約11,000点を収蔵。特に京都や関西の近現代の作家たちの絵画、陶芸、写真、版画などを積極的に収集・展示しています。

住所:京都府京都市左京区岡崎円勝寺町 岡崎公園内
H.P.:http://www.momak.go.jp/
開館時間:9:00~16:30(閉館17:00)、
春~夏の夜間開館は~19:30(閉館20:00)
休館日:月曜(祝日の場合は翌日休、
春~夏の夜間開館は土~木曜休、年末年始休)
交通:地下鉄東西線「東山」駅下車徒歩10分

京都市美術館

昭和8年に東京都美術館に次ぐ日本で二番目の大規模公立美術館として関西の財界はもとより多数の市民の協力を得て設立。以来、近・現代美術の鑑賞と発表のための西日本最大の舞台として、現代の美術・文化の振興に貢献。現在、前出のPARASOPHIA:京都国際現代芸術祭2015を開催中。

住所:京都市左京区岡崎円勝寺町124(岡崎公園内)
H.P.:http://www.city.kyoto.jp/bunshi/kmma/
開館時間:9:00~16:30(閉館17:00)
休館日:月曜日(祝日の場合は開館)
及び年末年始(12月28日〜1月2日)
交通:地下鉄東西線「東山」駅下車徒歩10分